仮張り、2。

Yさんのリクエストにお応えして…
ちょっと説明不足でしたので、裏打ちからお話しましょう。
裏打ちって?
裏打ちとは、本紙(作品が描かれた紙)の裏に、薄い楮紙を貼ること、でいいかしら。
もう一枚楮の紙を貼り合わせることで強くします。
補強の意味と保護の意味があるのだと思います。
貼り合わせるのは、糊(生麩糊)なわけですが、薄い水っぽい糊で貼り合わせます。
紙を濡らしてほっておいて乾かすとどうなるでしょう?
そう、シワシワになってしまいます。
そこで登場するのが仮張りです。
裏打ちしたものの四辺にさらに薄い糊をつけて、仮張りに貼り付け乾かします。
最初はしわしわしていたものが乾きながら縮み、四辺は糊で止められているので完全に乾く頃にはピンと真っ直ぐになるわけです。
これが仮張り。えっと、仮張り、は物の名前であり、作業の名前でもある、でいいのかしら?
仮張りに、仮張り作業をする、でいいのかな。

そして柿渋はなんなのか?
柿渋とは青い柿の実を潰して搾った汁を発酵させて作ったもので、
防水、防カビ、防虫効果があるとされる日本では昔から使われている塗料です。

防水効果のある柿渋が表面に塗られた仮張りは、糊が剥がれやすい、
つまり乾いたあと剥がしやすいわけです。

昔ながらの仮張りは、障子の骨のように木を組んで作られた物を土台として、それに和紙を幾重にも貼り重ねたものです。屏風と同じです。
和紙が幾重にも重ねられ、中が空洞の仮張りは乾きも早いでしょうし、何よりも軽い!
今の木製パネルに比べたら、昔ながらの仮張りも屏風も、軽いのなんの。
もちろん作るには手間暇かかり、買おうなんて思ったら高くて手が出ません。

なので、私は今のところ、木製パネルにロール楮(機械漉きの楮紙)を三重に貼り、仕上げはジェッソを塗って作っているわけであります。
しかし、いつか本当の仮張りを作るつもりではあるんです。

説明するのって難しいですね、わかってもらえたでしょうか?^_^

6 Responses to 仮張り、2。

  1. Y より:

    読んでいて、子供の頃に障子の張替えをした時の事をちょっと思い出してしまって、楽しくなりました。
    柿渋のことは「柿の葉寿司」を連想してしまいました。
    日本の知恵が満載なのですね。

    • M.Sekimoto より:

      Yさん、障子の張替え楽しいですよね。
      私も裏打ちしたり、糊を作ったり、そんなあれこれが楽しいです。

      そういえば、柿の葉寿司の葉っぱも殺菌作用があるそうです。柿ってすごい!昔の人はどうやってそういう効果に気付いたんでしょうね。知恵、忘れたくないですね。

  2. アカメ より:

    写真の映像があると助かります。

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